クレッシェンドの罠

マデトヤ曲集。「Valkeat kaupungit(白い街)」だとか、もう全然覚えてないや。一から音取り直しの気分。さてミリヤムの歌、この歌はゆっくりしている割にフレーズが長くて息継ぎ箇所が全然ありません。文の切れ目はちょうど8分音符でたたみかけるところだったりして結局吸えなかったり。そして・・・もう息も絶え絶えになるフレーズの最後でクレッシェンドがかかる。だいたいそういうクレッシェンドは演奏効果抜群の「いいところ」。でも、もはや音量を上げられるような息は残っていないのです。恐るべき罠。
『三つの不思議な物語』『白き花鳥図』。「いーちわっのべにすずめっがっ」と歌うベースのリズムがどうしても重くて、テナーも律儀にその重さを引き継いでしまう。破裂音の「べ」で一気に口を回して16分音符に乗りたいところ。