段ボールを食べて危ないわけは
もう「あれはやらせだった」と発表された、中国での「段ボール入り肉まん」事件ですが、これに関して「苛性ソーダを使ってるなんて、なんて危険なんだ」という論評を数多く見かけました。
苛性ソーダ。水酸化ナトリウム。NaOH。ほぼ100%電離する強アルカリ。
段ボール入り肉まん事件が本当であれやらせであれ、水酸化ナトリウムを使用していることが危険な理由にはなりません。
水酸化ナトリウムで処理した食品なら僕もたまに食べてます。カップヌードルの具で、サイコロ形の肉があるでしょう。あれは蛋白加水分解物と呼ばれます。硬すぎて食用にならない肉を水酸化ナトリウムで分解して柔らかくしたものです。
(8/5訂正)削除部分は、以前伝聞で知った話です。調べ直してみたところ、2点で間違っていました。
- 蛋白加水分解物は、具材ではなく調味料です
- 加水分解は主に塩酸が使われ、水酸化ナトリウムは処理後に塩酸を中和するために使われます
どちらにしろ、水洗・中和ができるので直接の危険性はないという点に変わりはありませんが。
そもそも水溶性の物質。食品の処理に使っても、水洗いすれば完全にすすげます。
それでは段ボール肉まんは安全?
いやいや、危険です。
危険なのは、紙パルプ。人間はパルプを消化できません。紙なんか大量に食べたら、腸閉塞起こしてしまうのです。