こんな人たちがバブルを作った

テレビ朝日のスペシャル番組でバブル崩壊のことを扱ったコーナーがありました。
何人かの人がバブルの証人として出演して話をしていたんだけど、その中でも、バブル崩壊で借金王になったという不動産屋さんが印象的でした。
100人いた社員は全員いなくなり、3000億円の負債を抱えたと。「私が経営を誤ったわけではないのにです」とのこと。
おやっと思いました。バブルは、乗った人全員が資金運用を誤った結果の産物です。まして、不動産業者はその最たるもの。土地の値段が実際の価値をはるかに上回っていることに気づいていなかったことこそが重大なあやまち。その結果として100人を路頭に迷わせた責任をこの人は感じていないのです。
番組のバブル崩壊についての説明もかなりひどくて、

  • 金融機関が土地投資にカネを貸したので地価が上昇した
  • 政府が融資を制限したのでバブルが崩壊した

というもの。投機ブームで価格が上がり、価格上昇が魅力になってさらに投機を呼び込むというバブルの本質を伝えていないどころか、まるで政府の金融引き締めがバブル崩壊の原因であったかのような解説。(実際の価値を超えて価格上昇を続けるのがバブルだから、政府が何をしようがいつかは必ず崩壊します)
そしてその不動産屋さんは「またバブルが到来したら?」という質問に「必ず乗ります。乗らない方が変」との力強い答え。経営者で、しかも一度大失敗を経験しているのにまったくおカネの仕組みを理解していない人がいるわけです。
なるほど、バブルが発生するわけだと納得しました。