農耕民族vs狩猟民族?

戦争だってビジネスだってスポーツだって、日本勢が欧米勢に負けたときによく引き合いに出されるのが「やはり狩猟民族は・・・」といった話。欧米人=狩猟=攻撃的みたいな連想があるんだろうか。でもこのイコールは、二つともかなり怪しいです。
ヨーロッパでは食料生産を狩猟に頼っている? いやいや、地理で習ったでしょう。欧州で広く行われているのは混合農業、酪農と小麦を組み合わせた方式の農業ですから。そもそも、狩猟という生産性の低い手段で欧州の人口をどう養おうというんでしょう。
で、狩猟を広く行う民族は攻撃的なのかと。それはやっぱり肉食動物からの連想かなあ。チンギス・ハーンあたりからの連想かも。ただその論法で行くと、漁業を広く行う民族だって同じように攻撃的じゃないといけないことになっちゃうぞ? 「日本人は農耕民族だから・・・」なんて言い訳が使えなくなってしまいます。