封印した言葉

言葉の誤用の問題っていうのはいまに始まったことじゃありません。「負けず嫌い」が「負け嫌い」と「食わず嫌い」を混同して定着してしまったものだというのは典型的なケース。最近なら「役不足」が有名どころで、文化庁が夏に発表した「さわり」「檄」「姑息」もよく知られるようになりました。
その他にも「確信犯」(×悪いと知って行われる犯罪 ○正しいことだとの信念でおこわなわれる犯罪)、「興味本位」(×自分の興味だけを志向 ○他人の興味を引くことを志向)とかね。さらに専門用語が絡むともうきりがない。
じゃあ、こういう言葉の正しい意味を知ってどうするか。正しい意味で使うのかと。そう言うわけにも行かないのですね。褒めるつもりで「役不足」だと言って、けなされたものだと誤解されたらそれこそ本末転倒。「もったいない」などと言い換えるしかありません。逆の意味なら素直に「役者不足」と言ってしまえば済む話だけど。結局、「役不足」はおいらのボキャブラリーから削除されることになります。何十年もたっていまの誤用が定着してしまうまでね。