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宝くじで買っているのは……

雑感

よく知られている事実ですが、宝くじの当選金額の期待値は、売値の半分くらいです。どう考えても損です。それなのになぜ宝くじが売れるのかというと、「それは夢を買ってるんだ」というのがおきまりの答えですね。
いや、夢を買っているわけないじゃん^^;
何千万円だか何億円だかを当てるのが夢だなんてそんな夢のない話ないでしょう。富豪になって豪華な生活をする、という夢ならあるかもしれません。でも、宝くじ当てたって富豪にはなれないですよね。お金持ちってのは、その名とは裏腹に、「お金を多く持っている人」ではなく「収入量が多い人」です。臨時収入が何億円あろうが、固定収入が増えるわけじゃないからお金持ちにはなれません。
では、なぜ宝くじを買うのか。
損なのになぜ買うのかと考えると答えが出ません。実は、得をしている、つまり期待値がプラスだから買っているんです。
金額面で考えると変ですが、幸福度で考えると状況が変わってきます。幸福度ってのは、その名の通り、幸せさや不幸さを数値にするものだと思ってください。「プリンを食べることの幸福度」とか「余命を宣告される幸福度(当然、マイナスでしょう。多くの人にとって)」などなど。事柄と幸福度の対応関係(この対応関係のことは幸福関数と呼ばれます)は人によってそれぞれ違います。
人の経済行動は、金額的な損得よりも幸福度の損得で捉えた方がわかりやすいことがあります。
たとえば、なぜスモーカーはタバコを買ってしまうのか。タバコ代の出費もマイナスだし、将来的な医療費の増加分もマイナスです。でも、ニコチンの禁断症状から逃れられるというプラスの幸福度があるから買ってしまうんですね。
宝くじの場合はどうかというと……。
何千円か出してクジを買う分には家計にはこれといって影響がありません。幸福度はほとんどゼロです。そして、大きな当たりが出れば、ぱーっと使って豪勢な遊びができるかもしれない。その可能性がゼロじゃない以上、幸福度はプラスです。差し引きするとプラスーゼロ=プラス。これなら全然損じゃないですね!
クジを買うときの出費、その幸福度をほぼゼロとみなせるような幸福関数を持っている人は、(精神的に)得をするから宝くじを買っている、というわけです。