Zはバッドエンドじゃない

TV放映版のZガンダムはその衝撃的なエンディングで知られています。
書いちゃっていいのかな。いいか。
主人公カミーユは最終回、戦いをもたらす悪意の中心、シロッコと対峙し一騎打ちになります。そしてシロッコの駆るジ・オはあまりにも強い。しかし、カミーユのもとには死んでいった者達の魂が集まってきて、不思議な光に包まれたZガンダムは渾身の体当たりでジ・オを撃破。
このとき死にゆくシロッコが「おまえの魂も道連れだ!」と叫ぶと、カミーユは我に返ったとき何もわからなくなっており「あの花火は何だろう…?」「おーい、ここから出してくださいよ」などと繰り返すだけになっていた……
主人公が魂を抜かれてしまう異色のエンディングとして有名なのです。
でもあれどうなのかな。本当に魂を抜かれたのかな。
あの症状は全然変じゃないんです。解離性健忘というやつ。強い精神的ストレスを、想起できなくすることで精神を守ろうとする反応。一般的に記憶喪失と呼ばれるものです。
カミーユの場合、もう軍人としての経験は不要になったからこそ戦いの数ヶ月間の記憶を埋めてしまった。エリア88のエンディングと同じことですよ。悪いことじゃない。
ちなみにたいていの場合解離性健忘は時間がたつと治ります。