東京リーダーターフェル1925という男声合唱団のコンサートを聴きに行ってきました。年号が名前についてる団って面白いですね。もちろん創立年度です。歴史がある名門なのです。
今日のコンサートはドイツから招いた合唱団と合同の日独親善演奏会。招かれたのがニーダーヴェルシュタット1839コンコーディアというこれまた年号入りのところ。ただし年号を見てわかるとおり歴史の長さは100年くらい違いますね。そう、足かけ3世紀にわたって活動しているという超・名門です。
この演奏会になんと知り合いが出演していたなんてハプニングもありましたが、とりあえずは各ステージの感想。
1ステ、リーダーターフェルステージは、「阿波」(三木稔)。この中の「たいしめ」が今年の合唱コンの課題曲に採用されているから今年は各所で歌われそうなこの曲。ただしリーダーターフェル自身は合唱コンに出るつもりではないそうです。初演団体で持ち歌だから歌ったよう。
コンクールに出るような団じゃないから、とその知り合いの人は言っていたけど、なんのなんの、むちゃくちゃ上手いです。この平均年齢の高さでこのリズム感の良さはなに!? そしてこの大人数でこのハーモニーの統一はなに!?
2ステはドイツのステージ。えーと・・・
・・・下手です。
うわ言っちゃったごめんなさい。
そりゃあ、歴史が長ければ上手いってわけじゃないよなあ。団員はどんどん入れ替わっているわけだし。でも、単に発声が悪いとかだけじゃなくて、練習量も全然足りていないように見えました。でもまあ、こう見よう。きっと上手い下手とか関係なしに誰でも気軽に音楽を楽しめる裾野の広さが音楽文化の懐の深さなんだと。
曲目は、近代ドイツ合唱曲選というところ。日本の曲もやっていて高田三郎版「さくら」なんかやっていました。指揮者がピアニストを兼ねていて、ピアノをコーラスと対面させて置いて伴奏していたのが新鮮でした。
3ステは再びリーダーターフェル。「宮崎駿アニメ映画音楽集」(信長貴富)。上手いんだけど、ここが「君をのせて」を歌うとまるで行進曲だな・・・ あと、「となりのトトロ」の「トトロトトロトトロ・・・」はやっぱり何度聞いても違和感あります信長先生。
4ステのニーダーヴェルシュタットステージ、今度はドイツの民謡集がテーマ。シューベルトの「die Nacht」とかやっててこれは明らかに民謡じゃないわけですが。「Ännchen von Tharau(タラウのエンヒェン)」が「ふるさと」によく似た曲調だなあ、と思いました。そのくらい。
5ステは合同ステージ。「ロッシニアーナ」って曲が面白かったですね。イタリア語の音楽用語を並べて歌詞にした曲。ええ、その歌詞通りにフォルテピアノだスタッカートだやりながら歌います。「piu mosso(より躍動的に)、piu mosso、piu mosso・・・」と歌いながらどんどん加速していったり。これ楽譜手に入らないかな。
はい、まとめ。やっぱりジョイントコンサートはある程度技量のそろった団同士でやるのがいいんじゃないかと思いました。