プレーンヨーグルト

「めばえ」(木下牧子)。
いま練習している曲は大体全部(「柳河」以外)練習用midiを拾ってくるか作ってもらうかして、mp3に変換してプレーヤーでループして聞いています。
これがおいらの練習スタイルで、何も考えずに聞きまくることで音の動きを頭に焼き付けるのと、無味乾燥なmidi演奏を聞きまくることで逆にイメージをふくらますんです。これがコンサート録音とか模範演奏だったりすると、その録音の演奏者がイメージした曲作りにとらわれて逃れられなくなるので。
さてそうして聞いている中で、群を抜いてつまらなかったのが「めばえ」でした。
楽譜をみただけでも、おとなしい曲です。リズムはほとんど四分音符進行、和音も最初から最後までキレイキレイ、そしてテンポは(2拍振りで)35とゆっくり。変化は少ないしテクニカルなところもないしで、聞いてて少しも楽しいと思わなかったわけです。そして、曲としてはものすごく易しい部類に入るわけで、なんでこれがコンクール課題曲になったのかもよくわかりませんでした。
さて、おいらの練習スタイルだと、練習日に実際にあわせてみるまで自分で声に出して歌うことがあまりない。歌ってみてイメージが正反対になる歌というのもままあるのです。
これがまさにそうでした。抑圧→解放のダイナミクスを歌い上げるとこれがまたドラマチックになるのです。課題曲としてこれが書かれた心も、技術的な面で悩まされることはないからプレーンヨーグルトの味付けを見せてみな、ということだったんでしょうね。