一週間は月曜日から

カレンダーでも手帳でも、週の始まりを日曜日にしてるのと月曜日にしてるのがあります。昔システム手帳を使ってたときは、気に入ったデザインのリフィルがあっても月曜始まりか日曜始まりかが合わないと前の月間予定表と食い違ってしまうから買えないのが不便だったもんです。
言い切ろう。12月が年末で1月が年明けであるように、週末の日曜日が週の終わりで週明けの月曜日が週の始まりに決まってます。
・・・で今日のエントリは終わってしまうところだったんだけど、週のこと、調べてみると結構複雑な事情が出てくることがわかりました。
まず、週の始まりをどれにするかは国によって結構違う。ロシアやポーランドは月曜から、ギリシャやポルトガルは日曜からとはっきり決めているんです。そもそも日曜が休みというのはあくまでキリスト教系の習慣であってユダヤ教では土曜日、イスラム教では金曜日が安息日なんだとか。日本を開国させて曜日の習慣を持ち込んだのがもしイスラム人だったら、今頃休みは金曜日で、水曜の夜とかに「ハナ水」とか言ってたのかも。いやそれは鼻水みたいでやだな。
で、その日本に曜日を持ち込まれた時期だけど、たしかに日常習慣として持ち込まれたのは明治維新のとき。でもそれより1000年前、平安時代には弘法大師様によって持ち込まれて、占星術の道具として曜日がカウントされ続けていたのです。しかも、これは1000年後にまた曜日が持ち込まれるときまで一日の間違いもなく正確に刻まれ続けていたそうな。当たり前っちゃ当たり前だけど、すごい。
月火水木金土日の曜日名は弘法大師のときにはもう決まってて、これが決まった経緯も面白いです。
見ての通り惑星の名前からなんだけど、このころまだ惑星を火星とか水星とか呼んではいませんでした。ただ、もともと曜日それぞれが占星術の惑星に由来しているので、中国語に訳すときに惑星のイメージから中国の五行説の文字に合わせて火・水・木・金・土の名前を作り出したのです。その後、これらは正式に惑星の名前に採用されてますね。
英語の曜日の名前も、やっぱり惑星にちゃんと由来してます。Sunday, Mondayは言うまでもないし、Saturdayもサターンの日で土星だな、と分かるけど他はどうか。
他は、ローマ神話の神様を北欧神話に対応させて、北欧神話の神様の名前で付けられているのです。Tuesdayは軍神テュールで、これはマーズと同一視されるから火星の日。Wednesdayは主神オーディンの日で、これはローマ神話だとなんと商業神マーキュリーに対応します。性格が似てるらしい。でも主神と脇役を一緒にするなよなあ。ということで水星の日。
Thursdayは逆のパターン。オーディンの息子でとにかく強いトールのことなんだけど、これはローマ神話の主神ジュピターと同一視されるので木星の日。雷神という共通点があるらしいけど、結局また主神と脇役が一緒にされてる。
Fridayは複雑です。愛の女神フレイヤの日とも結婚の女神フリッグの日とも言われるんだけど、そもそもこの二人、よく混同されちゃう人たちなのです。そして、混同したまま二人ともヴィーナスと同一視されるので、結局金星の日。
と言うわけで、もう週の始まりが何曜日かだなんてどうでもよくなってしまいました