意味深

自然言語処理では、深層格の表現について。深層格ってなんだ。次の二つの文を読んでみましょう。

  1. I broke the window.
  2. The window broke.

二つの文は主語が違う。でも、窓の役割(割れること)は同じです。すると、文自体に出てくる各物体の格(windowが主語だとか目的語だとか)ではなく意味上の格を考えて等価な表現に落とし込めるのではないかというもの。細かく数十個の格に分け、この場合「I」はAGENT格になるそうな。AGENT格は、意志を持って動作を実行した物体(人物)の格。
もうひとつは、動詞自体もいくつかの基本的な動詞の組み合わせだけで表現してしまって意味を構造化しようという理論、概念依存理論。たとえば投げるという動作ならPROPEL(外力の作用)、GRASP(物体の把握)、PTRANS(物体の移動)を組み合わせてグラフにしてしまいます。無理の多い理論だと思うんだけどね。