メルトダウン

生物系の人にとってはあまりにもおなじみ、細菌を培養するときに土台にするのが寒天培地です。でもこの寒天培地、なんでわざわざ日本ローカルな素材である寒天を世界中で使っているのか。なんで西洋では昔からおなじみだったゼリーを使わないのか。
実は簡単な話で、ゼリーには重大な欠点があって、それは細菌に溶かされてしまうこと。培養を始めると、それまで固まっていたゼリーが液体に戻っちゃうんだから役に立たないのです。
そのことを強烈に思い出したのが今日のお鍋。もう2ヶ月くらい、具を足しながら続けてきた野菜煮込み、金曜に食べたあとにあら熱を取るつもりでちょっと出しっぱなしにしていたのがまずかった。何しろ栄養は満点だから、冷蔵庫にしまっておかないと光速で腐るんだもん。
食い物になるかどうか、微妙な判定ラインだなーと今朝冷蔵庫から出してみたら。スープが固まっていない。牛すじを煮込みまくってゼラチンたっぷりのはずのスープが。ばい菌さんたちが元気に活躍してくれたのが一目瞭然なのでした。