独自研究でいこう(1)

いま研究室ではいくつかの班に分かれて研究プロジェクトをやっているけど、おいらはその中で「Nigari班」という班に入っています。Nigariとはなにか。にがり健康法でも豆腐の美味しい作り方でもない。N-Javaという独自の機軸のJavaプログラミング教育支援ソフトの開発なのです(N-Javaの前身がNigariだった)。
これの面白いところは、玄人向けの言語Javaを完全な素人さんが使えるようにするため、玄人さん達がJavaにたどり着くまでに歩いてきた道のりを追体験させてくれるようになっているところ。
まずレベル1に設定しておくと、メソッドも変数宣言もない、べたっと命令を並べるだけの言語になります。メインクラスのmain()メソッドの中だけを取りだしたようなもの。これは、BASICの再現ですよ。
かつてBASICから入った玄人さん達は、このあとCで関数だとか変数宣言に出会い、Javaオブジェクト指向に出会うわけだけど、N-Javaもレベル2で変数宣言、レベル3で関数(メソッド)、レベル4でクラスが出現します。
これは面白い。とても面白いアイディア。でもね。これの改良に参加したところで、それだけで卒論が書けるわけじゃないんだよね。もちろん新しいアイディアを盛り込んで、その上で学生の学習効果の変化を測定するまですればそれなりの結果にはなるけど・・・。これまでの開発にもそういう悩みはあったようで、N-Javaはほとんどドキュメンテーションされていません。いくらコメントをつけてもドキュメントを書いても、それ自体は論文にできないから。だからソースを読み解くのは艱難辛苦。案内パネル一枚貼り付けるのに一日かかったもんね。
さて論文書くのが難しいならどうするか。N-Java開発で今年一年やっていくのか。それとも自分で何か新しい研究プロジェクトを立ち上げるのか。それについてはまた今度。