何というタイミング

竹の塚の踏切死傷事故は痛ましい限りで、まずは亡くなった方のご冥福を祈ります。しかしこの事故、いや事件と言うべきかの起こったタイミングは、こういっては悪いけどまさに絶妙でした。

自民党の「踏切問題協議会」(会長・宮路和明衆院議員)が、01年秋から踏切事故の分析や海外視察などを重ねてきた。踏切前の一時停止と安全確認を義務づけた道交法33条1項を「注意しながら徐行で通行する」と改めたいとしている。
宮路氏らによると、踏切前の一時停止を義務づけているのは、世界で日本と韓国だけ。止まらないようにすることで、交通の流れは1.7〜2倍スムーズになり、省エネ効果も原油換算で年間51万キロリットルにのぼるという。35万世帯の排出量に匹敵する年間118万トンの二酸化炭素削減も見込まれ、京都議定書の発効を控え、「温暖化対策の切り札になる」ともアピールしている。
安全面では、踏切事故の原因は遮断機を無視した進入や踏切内でのエンストが大半で、一時停止をしなかったことによる事故は少ない、と分析。ノンストップの方が素早く踏切を渡れ、かえって安全になるとしている。

http://www.asahi.com/car/news/TKY200502040357.html
ちょうど、踏切での自動車の一時停止義務を撤廃しようかという議論の進んでいたところだったから。その趣旨は、踏切事故の大半は踏切内でのエンストや遮断機無視などであり、一時停止しなかったこととの関連は薄いから、というもの。たしかに、運転する身としても一時停止はやり過ぎじゃないかと思うことは多々です。特に私鉄沿線の開かずの踏切地帯に住んでいると。
しかしそこへきてこの事件。遮断機も信用できないというのでは、それは確かに一時停止せざるをえない。停止義務が無くたって、生き残りたければ自分の安全は自力で確保しろということになります。
要はあれだ、早いところ全部地下鉄か高架にしなきゃならんのです。