好きだけどキライ

ってそんなアンヴィバレンツな話ではないんですけど。えー、キライなのは銀英伝。スペースオペラ大作のアレです。なんだかんだ言って最後まで読んでしまったけど、くどい表現だとか、ストーリーパターンだとか、これでもかと言うほど繰り返して出現するのがもううんざりという感じ。さらに、権力あるところに必ず陰謀と虐殺がついて回るという悲観的な歴史観にもちょっとついて行けません。作者は中国史が専門だけに根拠のない歴史観ではないだろうけど、一方的であるのは否めないよなあ・・・
好きだというのは一方の主人公のヤン・ウェンリー。謙虚さと、常に自分を客観化する姿勢に好感が持てます。作品は嫌いだけど人物が好きだというならやっぱりアンヴィバレンツかな。ま、もう少し救いのある世界に登場できればよかったね、というところです。